細田守監督作品

これは傑作です!

ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島 [DVD]

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まるつさん(id:marutsu)がサイトじゃない所で、現在公開中のアニメ映画「時をかける少女」についてお書きになっていたのですが、そこで初めて細田守監督の名前を知りました。
そして、以前見たコトのあったアニメ映画「デジモンアドベンチャー」の監督が細田監督だったコトも知りました。
最初の映画「デジモンアドベンチャー」は「東映アニメフェア」の中で公開された1作で20分程度の短い作品なのですが、テレビアニメの「デジモン」の発端となった事件をとても印象的に描いた作品でした。私はテレビ放送でそれを見たと思います。そしてテレビアニメの「デジモン」を見始め、すでにビデオになっていた映画第2作「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム」もレンタルで借りてきて見ました。こちらも40分の短い作品なのですがきちんと「映画」になっていて大変面白く、また絵のタッチがテレビアニメの「デジモン」とは全く違っていて、非常に「動きがカッコ良い」作品でした。
あまりにデジモン映画の出来が素晴らしかったので「デジモンアドベンチャー02」の映画「ディアボロモンの逆襲」は映画館まで見に行きました。実は前2作とは監督が違っていたコトを今回初めて知りましたがw、「ぼくらのウォーゲーム」の続編と云うコトで絵のタッチが似ており、ストーリーもとても良かったので、同時上映だった「ワンピース ねじまき島の冒険」より満足度が数段上だったコトを憶えています。
 
デジモンの映画は面白かった、ワンピースの映画はダメだった、なんて話も、今回「細田監督」と云う名前を知るまで忘れていたのですがw、実はその細田監督が「ワンピース」の映画を作っていたんですね。
というコトで「ワンピース オマツリ男爵と秘密の島」を見てみました。
 
アニメの映画監督がどのくらい実際の作画に関わるのか、人によって違うと思うのですが、細田監督はかなり関わる方なのではないでしょうか? 「デジモン」で感動したあの絵のタッチがこの映画でも見るコトが出来ました。
そして、印象的なカットを作るのが上手いと思いました。
冒頭では白と黒の2色だけで海を表現し、「グランドラインの恐ろしさ」的なモノを感じました。
その後、スタッフネームが出る所では真っ青な海を写し、白い波の痕跡を残してを進むゴーイングメリー号の様子が非常に「旅」を表現していたと思います。(「ルパン三世 カリオストロの城」の冒頭の歌が流れるシーンで、ルパンと次元が長旅の末カリオストロ公国に辿り着く様子が表現されていたコトをなんとなく思い出しました。)
 
ストーリーも良かったと思います。
「ワンピース」のようなテレビでずっとストーリーが続いているアニメが映画化される時って、テレビのストーリーとは関係ない「舞台」を用意して、その「舞台」の上で「バトル」するワケですが、「バトルシーン」を見せるためだけに用意された「舞台」に感じてしまい、結果として映画がとても矮小なモノに感じられるのが、いつも残念に思っていました。
実際に映画館には行きませんでしたが、昔テレビで見た「ドラゴンボール」の映画には非常にガッカリした記憶があります。時間的な制限やらあったとは思うのですが、「舞台」の用意の仕方が非常にマズいワケで、単に「バトル」を見せたいだけの映画になってしまっていたと思うのです。
以前見た「ワンピース ねじまき島の冒険」でもそういったコトを感じました。
(「ドラゴンボール」も「ワンピース」も東映アニメ作品ですね……)
 
この「ワンピース オマツリ男爵と秘密の島」でも「オマツリ島」というこの映画限定の「舞台」が用意されているワケですが、このオマツリ島の「秘密」がその後起こる出来事に非常に密接に関わってきて、単なる「バトル映画」にはなっていません。
そして、「仲間の大切さ」という「ワンピース」の根幹のテーマを感動的に見せてくれます。
そのテーマに無批判ではなく、昔仲間を失ったコトが敵役・オマツリ男爵の行動の原因になっている部分も見えて、非常に興味深い部分もあります。
 
まぁともかく、「ワンピース」が好きな人にはもちろん、そうでない人にも見てもらいたい映画になっています!
 
 
そして現在公開中のアニメ映画「時をかける少女」にも俄然興味が湧いてきて、見に行こうと思っております!!
http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/